ジョブチェンジに必要な再教育費用を誰が払うのか ジョブチェンジやキャリアチェンジで大きな課題となっているのが「誰が再教育費用を負担するのか」ということ。
パーソルの「RPAアソシエイツ」では、費用の一部をパーソルが負担。スクールに通ったら数十万円近い内容を月額5万円で受けられる価格設定だ。
「研修なので無給だが、研修の有料化にこだわった」と小野田氏は説明する。
「無料だと枠だけ埋まり、離脱者が増えてしまう。キャリアにして仕事に就くことをゴールにするならば、有料にすることが重要だった」と語る。
派遣社員のスキルが上がり、パーソルを通じて仕事に就いてもらえれば、パーソルには収益が入る。派遣スタッフにとっても自己投資で身に付けたスキルが時給アップにつながるウインウインの関係だ。
これまで400名が研修を受講し、150名がスキルを武器に仕事をしているRPAアソシエイツ。受講者の中には「RPAの導入で契約が終了した。今度は自分がRPAを作る側になりたい」と参加した人もいるという。
〝ローコード〟〝ノーコード〟など、プログラミングも年々難易度が下がっている。だが、技術を「どう使いこなし」「どう組み合わせて価値を出すか」は人でなければできない仕事。
その意味でも、RPAアソシエイツは「テクノロジー」と「人」の掛け合わせで価値を生む仕事といえる。
「はたらいて、笑おう。」
これはパーソルHDが2019年に掲げたグループビジョン。
コロナ禍によって働き方は大きく変化した。とかく暗いイメージを持たれがちな派遣だが、ジョブ型雇用の普及で、時代の先を行く働き方にもなっている。
北欧に比べ、活動の場を広げるための再教育費用が少ない日本で、改めて人材サービス会社の役割も高まっている。
パーソルHD・水田氏インタビュー