セゾン投信の方針は今後も変わらない
─ 子会社のセゾン投信ではトップ交代を決断しましたね。今、国の「資産所得倍増プラン」もあり、資産形成に対する関心が高まっているタイミングでもあります。
林野 我々が手掛けているクレジットカードは消費のためのツールです。特にセゾンカードは女性達の支持を獲得して成長をしてきました。
そのセゾンカード会員のために06年につくったのがセゾン投信でした。セゾン投信で積み立てをしておけば、将来の資産になると。
06年に会社を設立、07年4月から事業を開始しましたが、バンガード社株式の運用成績も非常にいい投資信託を、手数料ゼロで販売するという、日本で初めての取り組みでした。
─ 手数料は当時、社内でも議論になったでしょうね。
林野 そうですね。ですが、当時から毎月積み立てをしていた人の資産はかなり増えています。長期間かけて投資することの重要性を証明できたのです。
─ 今後、セゾン投信はどのような方針で事業を展開していく考えですか。
林野 まず従来の投資方針は変えません。セミナーなどを通じての直接販売の継続とともに、セゾン投信の理念に共感していただいた提携金融機関での販売は継続していきます。
それに加えて、クレディセゾンとの連携でカード会員への販売を拡大するとともに、新たにセゾン投信の理念に共感していただける金融機関との提携を拡大します。
さらに現在、セゾン投信ではお客様の利便性拡大のためのシステム投資を行っていますが、こうしたお客様のためになる投資は継続していく考えです。
今後、これまでよりも販売チャネルは拡大していきますが、これまでのセゾン投信の方針やスタンスは変わりありません。