ピンチの時にシェアをとってきた
─ では、36期増収増益を果たした後の成長戦略について伺います。日本は人口減少で市場縮小が予想されるんですが、日本市場の可能性については、どのように考えていますか。
似鳥 日本の少子高齢化、人口減少がもっと進み市場規模が縮もうが、変化は少しずつ起きていきます。だから、市場が一気に無くなるわけではないので、寡占化していけばいいんです。
─ なるほど。シェアをとっていく。
似鳥 はい。ピンチはチャンスと言って、当社はこれまでピンチの時にシェアをとってきました。
─ 逆境をチャンスに変えるわけですね。
似鳥 そうです。だから、市場縮小と言っても悲しいことなんて無い。逆にチャンスだと捉えていく。では、どうやってシェアをとっていくかと言ったら、他がやらない強みが1つか2つあるといいですね。
当社の場合は家具とホームファッションが中心で、家の中の装いを飾るもの全てを扱っています。家具屋と言っても、家具は今、全体の30%しかなくて、ホームファッションがメインなんです。ということは、本業を上回る新しいものをどんどん開発していったということなんですね。
─ 新事業を創出し、本業を小さくしていったと。
似鳥 だから、今はホームセンターと家電を強化していて、ホームセンターの島忠と経営統合したり、家電量販店のエディオンと資本業務提携したりしています。だから、今後は1階にホームセンター、2階に家電、3階にニトリが入るような出店も考えられますよね。
うちは総合的に住関連を一カ所でやれば、お客様にとって便利じゃないかということで、一つひとつ手を打っています。