2023-05-29

【ゴルフ場運営最大手】田代祐子・アコーディア・ゴルフ会長「ゴルフ人口はまだまだ増やせる!」



女性や若者、シニアの開拓

 ─ いろいろなアイデアや工夫が浮かんでくると。

 田代 ええ。そういうことを徹底的にやっています。他にもマーケティングではLINEなども使うことで若い方たちを取り入れています。やはり女性や若い方たちにはLINEなどのソーシャルメディアが効果的です。近年、皆さんの生活が多様化している中、どの業種でもマーケットが激変しています。それに合わせて様々な業界が変わりましたが、ゴルフ場だけがあまり変わっていないのです。

 かつては取引先のお客様をゴルフに連れていくことが普通でしたが、今は接待などができない世の中になってきています。そうすると、一般の方たちに自主的にどんどんゴルフをしていただかなければ、ゴルフ人口は増えません。そして、この一般の方たちのニーズはこれまでのお客様とは全く違うわけです。

 ─ ゴルフ場自体が変わればニーズは掘り起こせる?

 田代 はい。私もそういったところに新しいニーズがあるのではないかと、ずっと思っていました。自分のお金で1日楽しくゴルフをするというニーズは必ずあるはずだと。

 30代のサラリーマンや大学生、女性でも20代から60代の方など、いろいろな状況の消費者が、ターゲットとしてはいるわけです。そういった人たちにいかにゴルフをしてもらうか。それが今後のポイントになってくるのではないでしょうか。

 そういった新しいゴルファーを獲得するという意味でも、もともと私たちが考えていたビジネスモデルが非常にうまくマッチしたと思っているんです。

 ─ シニアも多い?

 田代 もちろんです。60代や70代のリタイア世代もコスパの良いゴルフ場を求めるでしょう。かつては会社の接待でゴルフをしていたという方も、定年退職されたら自分のお金でゴルフをするしかありません。できるだけ安くたくさんゴルフをしたいという方たちに当社のゴルフ場にもっと来ていただく。そのマーケットもあります。

 ─ ゴルフは健康というニーズにも合致しますね。

 田代 はい。ゴルフをする人の方がやらない人に比べて健康寿命が長いという調査結果もあります。週に1回、長い距離を歩いたりするからです。しかもゴルフは、どんなに歳をとっても自分のペースでできます。その意味では年配の方でも続けることができるスポーツになります。ここが他のスポーツとは違うところではないでしょうか。

 ─ 女性ならではの盛り上がり方はあるのですか。

 田代 実は女性にとっての楽しみはファッションなんです。ゴルフ場ではお年を召した方でもピンクのミニスカートも穿けます(笑)。いろいろな年代の女性たちが集まって「今日のウェアは素敵ですね」といった話をしたり、おやつを食べたり。

 彼女たちはスコアをあまり気にしません。女性は競争したいわけではないのです。むしろ皆で一緒に楽しく1日を過ごし、「今日は楽しかった」という気持ちになれれば良いのです。若者たちも互いにおしゃべりしたり、ワイワイと遊ぶという感覚でゴルフをしています。

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