2023-03-17

ミライロ・垣内俊哉社長「コロナ禍でも意志ある経営者は障害者への取り組みをやめなかった」

垣内俊哉・ミライロ社長




「ユニバーサルマナー」取得に動くヤマト運輸

 ─ 人々の意識を変える取り組みでもありますね。

 垣内 そうですね。その1つとして、ヤマトホールディングスさんとの取り組みがあります。グループのヤマト運輸さんでは今後社員の方々が順次「ユニバーサルマナー検定」を受講する予定です。

 障害のある方のお宅にセールスドライバーが行くと、在宅していても「不在」になることが多いんです。なぜなら、インターホンにすぐに対応できず、ワンテンポ遅れてしまうからです。この場合、再配達になりますから、人件費も余計にかかってしまい、もったいない。

 ─ 障害のある方々が何に困っているかをドライバーが知っておけば、よりスムーズな配達ができるようになり、無駄を減らすこともできますね。

 垣内 ええ。例えば、聴覚障害のある人はインターホンの音に気付きづらいため、光でインターホンが鳴っていることを知らせるセンサーを使用していることがあります。その場合、何か別の作業をしていると、光に気づくのが遅れてしまい、ドライバーの方への対応も遅くなるケースがあります。一度訪問して、聴覚に障害があり、先述したような理由で対応が遅れる可能性があるということを知ってさえいれば、営業所で「あのお客様はインターホンを押した後、長く待った方がいい」といった情報共有ができます。

「ユニバーサルマナー検定」は、ホテルなどの接客業、サービス業の方々の受講が多かったですが、日本のインフラ企業とも言えるヤマト運輸さんで受講が進むことは、日本全体で障害者を支えていこうという機運が盛り上がるでしょうし、大きなインパクトがあると思います。

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