2024-03-27

【株価はどう動く?】日銀の金融政策変更を睨んで株価は調整、4月から新たな上昇局面か?

日銀の政策決定は株価にどう影響を与えたか




米FRBの利下げを左右するインフレ率

 また、米国株式市場でハイテク株が売られる局面があれば、日本株も連動して下げると思いますが、米国の株価はそう下げられないでしょう。

 なぜなら、大統領選挙の年ですから、バイデン大統領は株価が下がることを好まないだろうからです。

 それでなくともバイデン大統領は、共和党のトランプ候補から「アメリカの偉大さを破壊している」などと攻撃されています。ですから、市場からの観測が強い利下げは行われるものと見ます。

 ただ、FRB(米連邦準備制度理事会)がいくら利下げをしようと考えても、インフレ率が高まってくると、すぐには利下げできないということはあり得ます。

 この後、日本の株式市場は3月の配当権利落ちを経て、4月から新たな上昇波動に入っていくと見ていますが、4月には25日、26日に再び日銀の政策決定会合が行われます。ここはまた株式市場にとって重要な日です。

 日銀としては、どこかで物価目標2%を達成したという「旗」を立てたいだろうと思います。日本経済は黒田東彦氏以来の日銀の金融政策が功を奏して、ついに30年以上続いたデフレを克服して、2%という適度なインフレ経済に入ったという宣言をどこかでするでしょう。日本は景気がよく、適度なインフレということになると、このことは長期的に株高につながります。

 いずれにせよ、4月からは新たな上昇相場が始まり、証券各社の社長が予想しているように、日経平均は4万2000円から4万3000円を目指すことになります。

 日本の投資家はバブル以来の含み損を抱えてきたことから売りの姿勢が強いのが現状で、今の日本の株式市場を支えているのは海外投資家です。このことを懸念する声もありますが、私は問題ないと考えます。

 海外投資家、特に欧米の機関投資家やファンドは、今後ますます日本株の比率を高めてくるものと見ています。今の覇権国対民主国の対立構図の中で、世界のマネーがどこに投資するかというと米国と日本しかありません。平時であれば欧州も含まれますが、ロシア・ウクライナ戦争の戦場だというリスクがあります。

 それに加えて、24年1月からスタートした新NISAを通じて、眠れる個人金融資産から巨額のニューマネーが株式市場に入ってくるでしょう。

 ですから日米の株価は、一時的な下落局面はあっても、24年、25年と上昇が続くものと予想しています。

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