2024-01-18

SNS業界のキーワードは『競争』でなく『共創』。誰もが自由に働ける環境づくりを

SAKIYOMI社長 石川 侑輝 氏

情報発信するメディアとしてInstagram(インスタグラム)やX(エックス・旧Twitter)などSNSが情報発信の主軸になりつつある。そんな中、Instagramのマーケティング支援で実績をあげる企業がある。インスタの運用代行で知名度トップの石川侑輝社長が率いるSAKIYOMIだ。累計300を超えるアカウントの運用支援に携わり、400万以上のフォロワー分析も手掛ける。石川氏は「自分たちのノウハウを隠して争ったところで意味はない。手を組んだ方が認知度を高めることができる」と強調し、ライバル企業との連携も進める。また、子育て中の女性も活用し、多様な働き方も追求している。
〈インタビュー〉SAKIYOMI社長 石川 侑輝 氏

コロナ禍で事業を1本化

 ─ インスタなどSNSが単なる情報発信をする手法というだけではなく、ビジネスの舞台にもなっていますね。まずは事業概要を聞かせてください。

 石川 当社は企業のインスタグラム運用代行サービスを主として、幅広いインスタグラムマーケティング支援サービスを展開しています。アルゴリズムに基づいた運用ロジックを用い、クライアントの課題に即した本質的な運用をご提案しています。エンゲージメントの獲得や見込み顧客の育成を支援するチャットボットツール等も提供しており、インスタの運用効果の最大化を目指しています。

 おっしゃる通り、近年、インスタの主要な利用目的は友人や知人の近況把握から情報収集へと変化しつつ、アプローチできるユーザーが幅広いことに加えて、他のプラットフォームと比較してもユーザーのフォローアカウントへのロイヤリティも高く、購買活動に直結しやすいという性質があります。

 SNSを起点とした事業は、まだまだいろいろなことができると考えていまして、新規事業も次々と立ち上げています。主軸事業はインスタの運用代行ですが、インフルエンサーが商品を開発・販売する事業やSNS運用マーケターと運用してもらいたい企業とのマッチング事業なども進めています。

 ─ そもそもこのSAKIYOMIの事業を始めたのはコロナ禍だったそうですね。
 石川 ええ。2015年にRadix(ラディックス)という人材×ITの事業を行う会社を設立し、ツイッター(現X)を中心としたメディア事業を展開していました。しかしコロナ禍で企業が主催するイベントが中止になり、採用が止まったり
して事業の撤退を決めました。

 ただ、インスタの運用代行事業は既に展開していたので、SAKIYOMI事業一本で行こうと決め、社名をSAKIYOMIに変更しました。そもそも私は大学在学時から、ずっとSNSの畑でキャリアを積んできました。最初はブログから始まり、ツイッター、インスタ、YouTube(ユーチューブ)とインフルエンサーが使うSNSの世界に身を置いてきました。しかも、大学も中退するほどSNSの魅力に惹き込まれました(笑)。

 すでに経営者としてのキャリアも約10年あったので、それも強みになるのではないかと。やはりSNSの世界は若手が多いので、自然と私のキャリアは長い方になるわけです。その意味でも、他に負けずにできるという自信はありましたね。

本誌主幹 村田博文

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