データ活用のソリューションを
─ 日本も見習う必要がありますね。この40年を振り返り、遣り甲斐はありましたか。
内藤 ヘルスケアという事業は素晴らしいものです。社会の課題と表裏一体になってビジネス展開することができます。そして我々も今後は製薬の事業モデルを変えていこうと。当社はゲノムや治験のデータなどを使って様々なソリューションを提供していきたいと思っています。
例えば認知症でも地域のネットワークを活用し、どこに住んでいても認知症の診断が受けられて、治療も受けられ、予後の確認もできると。そういう地域のネットワークをつくることは安心安全のソリューションになります。それをつくっていきたいと思っています。
─ もう動いていると。
内藤 はい。46自治体で展開中です。認知機能の診断を自治体がやっている通常の健康診断に組み込んだり、認知症の方々が安心安全に暮らせるコミュニティーづくりで協力しています。
我々だけが持っている認知症に関するデータを解析していけば、あなたはいつ頃、認知症を発症する可能性があると予測ができるようになると考えています。そういう予測をソリューションのコアとして提供していきます。それはエーザイにしかできません。