2023-04-29

【創志学園】大橋博総長が語る「子どもには誰にでも可能性がある。心の火を点けることが大切です」

大橋博・創志学園総長



 ─ 創志学園はグローバル化も早かったですね。

 大橋 1990年に「インターナショナル・パシフィック大学IPC(2015年にIPUニュージーランドと改称)」を開学しました。当時、日本人の若者は留学に憧れて海外に行っていたのですが、多くの若者が失敗。卒業証書を持って帰国する学生は僅かしかいなかったのです。

 それならば、自分で海外に大学をつくり、入学するときは英語ができなくても良いから日本人やアジアの学生たちを入学させ、卒業するときには大卒にふさわしいだけの学力や英語力を備えた人材をつくりたいと思ったのです。そう決めて海外につくろうと。

 それで米国の各州を視察に行ったのですが、学生の生命・財産の保証が難しかった。その後、ご縁があってニュージーランドに視察に行くと、国民性も素晴らしく、候補地の街の治安も良い。時間の流れがゆっくりしている。こういう場所であれば学生たちものびのび勉強ができるなと思いました。そして、建国150年にあたる1990年に認可されました。

 開学から30年以上が経ち、一時はコロナの影響で学生数が激減したのですが、今では400人規模にまで回復しました。日本のみならず、アジアを中心に世界中から学生が来てくれる全寮制大学に成長しました。今はここに中高一貫の学校をつくろうと準備をしているところです。

 1人でも多くの国際性豊かな人材を育てることが目標です。海外の大学に短期留学して国際性を身に付けようと思っても簡単なことではありません。むしろ、様々な文化背景を持つ国々の学生が集い、同じ空間で生活を共にし、同じ釜の飯を食べる。土日も朝も夜も一緒に生活していれば時に議論もするでしょう。

 しかしそういった生活を経て本当にお互いが仲良くなれるのです。私はそれが「真の国際性」だと思います。

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