2023-02-15

【母の教え】日本M&AセンターHD・三宅卓社長「吃音に悩んだ幼少期からのびのびと育ててくれた母。感謝の一点です」

三宅卓・日本M&Aセンターホールディングス社長




反省の上に立ち、さらなる成長目指す

 当社では21年10月、過去の不適切な会計処理が発覚し、分林、私以下役員の他、関係した社員の処分や再発防止策の策定を行いました。

 社員が500人くらいまでは私が合宿などを通じて、社員1人ひとりと語り合い、考え方を伝えることができていました。しかし1000人規模になり、さらにはコロナ禍で現場との対話が減ってしまいました。

 反省としては、そこで現場に芽生えた不正のメンタリティを摘むことができず、蔓延を防ぐことができなかったこと、組織としてのチェック体制が形式的なものになっていたということが挙げられます。

 その後、社員みんなに今回の事案について感じていることを伝えてもらうことを目的にサイトを開設しましたが、社員約1000人中約650人が入力してくれましたし、月に0件だった社内相談・通報窓口にも、月に5件ほど相談・通報が寄せられるようになりました。これによって、問題の芽を早期に摘むことができ始めているのではないかと思います。

 今、日本にとってM&Aはますます重要性が高まってきています。2025年には約380万社の企業のうち、約245万社の社長の年齢が70歳以上となり、そのうち約127万社が後継者不在で廃業予備軍といわれています。

 加えて少子化で労働人口が激減し、今のままであれば2000年に約8000万人だった生産年齢人口は2035年に6500万人、2060年には4000万人になる恐れがあります。こうなれば豊かさも、安全も、国防も維持できません。

 こうした状況下、我々は業界を牽引する立場として、今後もM&Aを広めていかなければなりません。そこでノウハウを蓄積し、それを業界のために役立てていく必要があります。

 さらに、コンプライアンスについても正しい姿勢を示していかなければなりません。21年の事案の反省の上に立って、「最高のM&Aをより身近に」するために今後も取り組んでいきます。

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