ジェンダーレスへの対応急ぐファッション業界
「メンズ商品を買う若い女性の比率がものすごく増えている。中にはメンズ商品なのに購入者の半分以上が女性という商品もある。一方、男性が女性商品を購入する比率はまだまだ少ないが、それでも増えてはいる。今後は双方それぞれの比率が増えていくと考えている」
こう語るのは、ファーストリテイリング傘下、ジーユー(GU)社長の柚木治氏。
GUが2022年春夏シーズンに向けて、性別や年齢を問わないジェンダーレス・エイジレス商品の強化に乗り出している。近年は若い女性がメンズ商品を着用するケースが増えていることや、LGBT(性的少数者)など多様な消費者に対応するための商品づくりが求められるようになったからだ。
すでに店頭のマネキンは、女性が男性アイテムを、男性が女性アイテムを着たりしていて、男性・女性を問わずに様々な商品を選べるようにと、XSからXXL、3XLとサイズの選択肢を増やしている。
こうした傾向について、柚木氏は「まずは楽だということと、ちょっと大きめを着ること自体がオシャレであるというのが一つ。もう一つは、女性は女性らしくとか、ステレオタイプ的な概念が緩くなって、より自由な発想になっているのだと思う」と話す。