2021-11-09

ミキハウスグループ代表・木村 皓一の「世界の子供に笑顔と安心を!」(第24回)

外国籍の社員は約100人、多様性のある会社になっている



ミキハウスが今、中国で人気がある理由



 具体的に成果はどうか?

「今、上海に帰っている社員は、日本の百貨店で勤務して、販売をずっとやっていて、上海で直営店をオープンしたんです。その人を店長にして、日本のサービスでやっています。もう中国で大受けですよ」

 外国籍の社員が母国へ帰って、直営店の経営に携わると、すぐさまミキハウスのファン(客)が増える。その人気が口コミやSNS(交流サイト)で広がるという流れを生む。

「だから、出店依頼も中国からはいっぱい来ています」

 海外の店舗数は現在87店(2021年9月現在)。このうち、中国での店舗数は約50。海外の店舗数は2021年度中に100店舗になる見込み。

 このコロナ危機の中でも、高級子供服・ベビー服へのニーズは高いということである。

「向こうのオーナーと、うちの担当者がコロナ危機の今、リモートでやっていますけど、ブランド戦略はもちろんのこと、売れる、売れないだけではなくて、やっぱり親切丁寧に売っていただくということですね。オープンするお店が高級ゾーンであるということで、いろいろ取り決めして、物事を進めていますのでね」

 やはり、事業の展開の根本は、内外を問わず、親切丁寧なサービスであるということである。

 ただ、そのサービス展開も、単に日本のやり方をそのまま海外で実行すればいいというものではない。

「商品検討会議をリモートでやっているんですよ。うちの企画デザインチームと営業チーム、百貨店チームとやり合うんですけどね。上海の担当者はリモートで、中国の顧客はこういうことを求めていますよと。日本の文化になじんだ商品をつくっているけど、中国では紐をスナップに変えてほしいとか、素材はこれがいいとか、いろいろ言ってきますよ。でも、商品開発をする上ではすごく良いヒントになっています」 (敬称略、以下次号)

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