2023-01-19

【株価はどう動く?】2023年初めに日米の株価は底入れ、新たな上昇相場が始まる?



 米国株はすでに21年11月にナスダックが天井を付けて、しばらくは高値波乱が続き、底入れするまではアップダウンが続くでしょう。ナスダックは21年11月、ニューヨークダウは22年1月に天井を付けていますが、日柄、時間の波動では12~13カ月で当面の底入れをします。

 ナスダックは23年1月頃、ニューヨークダウは23年2~3月に底入れすると見ます。底入れをすれば、どちらも下げ過ぎの反動高で上昇してきます。

 ましてや「前門の虎」であるインフレ退治に目処がつきそうな状況で、各指標も和らいできています。23年に入ってからは「後門の狼」、景気後退を心配する必要が出てきます。

 日経平均も22年末から23年初が調整局面の終わりとなり、早ければ23年初めから、遅くとも第2四半期の4~5月頃から、上昇相場が始まります。その牽引役は、23年3月期決算の大企業の好業績です。この好業績のまま、25年の大阪万博を迎えられるのではないでしょうか。

 以前から紹介していますが、前三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所長の嶋中雄二さんは23年から25年の日本には「ゴールデンサイクル」が訪れるとしています。

 日本の政治・経済の今後を展望したいと思います。アベノミクスで金融緩和を実行しましたが、積極財政は十分ではありませんでした。さらに構造改革もほぼできていません。3本の矢のうちの1本目だけで、日経平均は8000台から3万円台まで上昇したのです。

 株価にとってプラス材料なのは、43兆円に及ぶ防衛予算が組まれて、これに対する財政出動が確保されていることです。これは景気にプラスです。加えて、前述のように円安効果もあり、23年3月期の企業決算がよければ、日本の大企業の設備投資も出てきます。

 ですから次の3年は、日本経済にとって久しぶりの黄金期となる可能性があります。日経平均も上昇し、1989年末の高値に接近、もしくは奪回する可能性も出てきています。

 一方、マイナス材料は増税です。防衛予算の財源確保のために所得税、法人税、たばこ税などを引き上げることを決めていますが、23年以降、景気が悪化したら、決して増税はできません。実際に増税を始められるのは、早くて3年後くらいではないでしょうか。

 先に景気をよくして、その後に増税であれば、ある程度は消化できます。先に増税をしたら、景気が悪化するのは目に見えています。そうなったら、自民党は統一地方選などの選挙で確実に負けることになり、岸田政権は予想外に短命に終わるかもしれません。

 最後に、政界と株式相場は「一寸先は闇」です。

Pick up注目の記事

Related関連記事

Ranking人気記事