2022-10-07

「世界で支持されるスーパーブランド目指して」 ミキハウス社長・木村皓一

三起商行社長 木村 皓一



 ─ ミキハウスの商品は子供服がメインですが、ゼロ歳児からミキハウスのファンにしようと(笑)。

 木村 そうです。これはまさにベビー分野を強化しようということなんです。

 なぜ、ベビー分野かといったら、みんな最初は妊娠出産の素人で、的確なアドバイスを求めているからです。今は核家族化や地縁や共同体の繋がりが薄くなっているので、相談できる人が近くにいないんですよね。逆にWEBの情報は多すぎて何が正しいか分かりませんし、そんな中で、ミキハウスが安心安全の情報発信をすることが求められていると思っています。

 ベビー用品から子供服、寝具、遊び道具まで、世界中の会社の中で、当社が一番商品ラインナップも揃っているし、最高の品質だと自信を持っていますので、ミキハウスのファン層を生まれてすぐのところから増やしていきたいと考えています。

 ─ そう考えると、少子化や人口減少時代に入っても、まだまだ国内市場の掘り起こしは可能だということですね。

 木村 もちろん、急成長するのは無理ですよ。しかし、頭をひねれば、やれることはあるだろうということです。
 やはり、長期的な視点でみれば、国内はこれから少子化がどんどん進んでいきます。1971年(昭和46年)に創業した時は年間265万人の子供が産まれていて、現在は80数万人ぐらいですよね。当時の3分の1くらいになっているのですから、国内だけに固執していては大きな成長はできません。

 だから、国内でもインバウンドが戻って来れば、インバウンド需要を取りに行きますし、これから経済成長が続くアジアを中心に、海外の市場を狙うというのが基本的な考えです。確かに中国は今後も巨大な市場であり続けますが、コロナ禍で表面化したようにカントリーリスクも大きいです。人口が増え続けるベトナム、インドネシア、フィリピン、そしてインドから中東にかけてのエリアで認知度を上げながら、次世代のファンを育てたいと思っています。

 ちょうど先日、シンガポールの高級リゾートホテル、マリーナベイサンズのショッピングモールからの出店依頼があり、12月の直営店オープンが決まったところです。海外籍のスタッフだけでなく、日本の若手スタッフも一緒になって立ち上げようとしていまして、社内にもいい刺激になっていると思います。

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