ウクライナの避難民をどこまでフォローできるか
―― 日本は極東ロシア・サハリン沖の原油・液化天然ガス(LNG)開発事業「サハリン1」と「サハリン2」について撤退しない方針を表明しましたが、これはどう考えますか。
森本 今まで撤退するべきでないと考えていました。日本が撤退すれば、今までの投資が無駄になるし、中国が代わりに入ってくるだけですから。しかし、ロシアの非人道的虐殺事案を見ると、こういう国からエネルギーを入手し続けることは国際社会における日本の対応に疑問を有する国が出てくるのではと思います。これは決心のしどころですね。
一方、ウクライナの避難民を受け入れるということは真剣にやるべきです。100人単位の避難民を受け入れるのでは少なすぎますし、文化も言葉も違う日本にどれくらいの人が行きたいと答えるかも分からない。
家も就職先も手配するというけれど、どこまで避難してきた人たちをフォローしてあげられるのか。わざわざ林外務大臣がポーランドへ行って支援を表明してきたのですから、受け入れ態勢をしっかり整えてほしいと思います。