F1出場を目指すJujuはまだ15歳
こうしたスポーツ選手の中に、女子中学生のプロレーシングドライバー、野田樹潤(じゅじゅ、通称Juju)がいる。
2006年(平成18年)2月2日生まれの15歳。父は元F1ドライバーの野田英樹。3歳でカートレースにデビュー。その後も各種レースに出場し、最年少優勝を次々と果たしている。
2017年4月、岡山国際サーキットで開かれたF4のU17(17歳以下)デビュー戦で、11歳ながら240km/hを出して優勝。
「F1レーサーで優勝したいというのが彼女の夢なんです。今、中学3年生で身長は170㌢ぐらいあります。美少女レーサーを言われて人気があるんです」
時速230~240㌔台を出して走るからには、危険も相当つきまとうと思うが、老婆心ながら恐怖はないのだろうか?
「もう小さい時からやっていますからね。3歳でキッズカートに乗り始め、4歳でレースデビューしていますから、自動車レースの最高峰・F1に出たいと考えるのも分かりますよ」と、高みを極めようとするJujuの姿勢を高く評価する木村。
F1の出場資格は、公道での運転免許が取れる18歳以上などの資格条件が付く。F1出場までには、あと2~3年かかる計算。木村も「彼女は今やれることに集中しています」と語る。
Jujuは海外レースにも進出。14歳という年齢制限がある中で、2020年、デンマークのF4チャンピオンシップに参戦し、ポールポジションンからデビューウィンを飾る。レース関係者やファンの間で話題を集めたのである。
JujuはF1レーサー・野田英樹の次女。もともと木村は父の野田選手と親交があり、野田選手のスポンサーをしてきた。
「ある時、Jujuちゃんを応援している人から、彼女を応援してくれという話をもらいましてね。よくよく話していたら、野田英樹の娘さんだと言うんです。それで、Jujuが小学2年生の時から応援させてもらっています」
Jujuは、こうしてプロレーシングドライバーとして、『mikiHOUSE』と書いたレーシングカーに乗ってレースに参戦している。
Jujuは母ももともと新体操の選手でスポーツ一家に生まれた。
「この子も背が高くて、おそらく1㍍70㌢はある。スケールも大きいし、期待していますよ」と、Jujuのこれからの成長を楽しみにする木村である。
(敬称略、以下次号)