2023-06-11

【著者に聞く】『居場所。ひとりぼっちの自分を好きになる12の「しないこと」』吉本興業ホールディングス前代表取締役会長 大﨑洋

大﨑洋・吉本興業ホールディングス前代表取締役会長

自分の〝居場所〟を見つけるヒントに



「大﨑さんも『クラブハウス』(招待制の音声配信SNS)で一緒に話しましょうよ」─。『ビリギャル』の著者・坪田信貴さんに誘われたのが2年ほど前。最初は断っていたのですが、坪ちゃんから何度も声をかけられて……。「ほな、やってみよか」ということで参加。

 ベラベラと自分の言いたいことを話していたら、後日、サンマーク出版社長の黒川精一さんから「本にしませんか?」と提案。書籍の冒頭で私が初代マネージャーを務めたダウンタウンの松本人志くんとの「約束」が書かれていますが、こちらは〝黒川マジック〟。編集者のセンスと腕前ですね。

 本では母についても述べています。母は本当にすごい人で、私を出産してすぐに子宮がんを発症。それでも幼稚園の先生をしながら私たちを育ててくれました。しかも、私が高校生くらいになると父方の祖父母が揃って認知症になり、介護の日々。そんな頑張り屋の母の後ろ姿に私も影響を受けているかもしれません。

 居場所─。「チャットGPT」などデジタル社会が到来し、資本主義社会でルールに則った日々を送っています。皆が競争にさらされながら自分はどんな存在なのだろうと悩んでいる。

 でも人間は一人ひとり違う。常識に縛られている今をどう生きていけばいいのか。自分の生きる〝場〟はどこにあるのか。そのヒントにしてもらえると嬉しいです。吉本興業も居場所がない芸人の〝居場所〟になれれば良いと思っています。

 世間で注目のチャットGPTを使ってみました。

「吉本興業 大﨑」と話すと「闇営業での対応が問題となり、云々かんぬん」

 いやいや「君はAIで僕は人間。人間は現場に行って一次情報に触れることができる。でも君にはできないでしょ? 情報が間違っているかもしれないよ」

 するとAIは「その通りです。ごめんなさい。これからもよろしくお願いします」と答えました。

 よっしゃ、勝った! 「俺はもう寝る。人間はまだまだ賢いんやで」


『居場所。ひとりぼっちの自分を好きになる12の「しないこと」』
大﨑 洋 著
サンマーク出版
定価1650円(税込)

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