2020-12-11

「時代の変化に対応していく」 三菱グループが創業150周年式典

三菱グループは創業150周年式典を行った

三菱グループは創業150周年を記念して、社会貢献活動を報告する式典を開催した。

 三菱は1870年、土佐藩出身の岩崎彌太郎が海運事業を興したことで始まった。大事にしてきた経営理念は社会への貢献を表す「所期奉公」、フェアプレーに徹する「処事光明」、グローバルな視野に立つ「立業貿易」の「三綱領」。

 今回の150周年にあたって、19年に「一般財団法人三菱みらい育成財団」(平野信行理事長=三菱UFJフィナンシャル・グループ会長)を設立。学生や、その指導者を育成するための事業を行っており、高校、NPO法人、大学の研究室などを代表例に様々な助成をしている。

 また、創業100周年を気に設立した三菱財団(小林健理事長=三菱商事会長)では、新型コロナウイルス感染症から惹起した社会課題や、医療現場のモデルとなるような実践的研究などに対して「自然科学特別助成プログラム」を実施。

 時代が大きく変化する中、近年の三菱グループ企業の中には三菱重工業や三菱自動車など、業績が思うように伸びない企業も出てきている。

 その指摘に対して、三菱創業150周年記念事業委員会委員長(三菱重工業会長)の宮永俊一氏は「問題点を抱えながらも、新たな適合の過程にある。新しい芽が吹いて、新しいグループが生まれていく」、小林氏は「停滞しているとは思わないが、今後の社会の中で変革に向けてもがいているのが現状。基本的なポテンシャリティは持っている」、平野氏は「(三菱グループは)やや自前主義なところがある。知恵と価値観、コアコンピタンスを大事にしながら、迅速に動いていくことが求められている」と応じた。

 節目の時を迎え、改めて変化対応力が求められている。

Pick up注目の記事

Related関連記事

Ranking人気記事