2021-10-19

霞ヶ関キャピタル社長が語る「『コンサルティング型デベロッパー』と『ファンドマネジメント』の融合モデルを次の次元に」

河本幸士郎・霞ヶ関キャピタル社長

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物流専業デベとして業界トップ目指す


 2021年9月から、当社の第11期がスタートしましたが、これまでとは違う取り組みを始めるタイミングでもあります。

 我々は「コンサルティング型デベロッパー」と「成果報酬志向型ファンドマネージャー」の機能を融合したビジネスモデルを構築しています。今後も、このモデルでの事業は進めていくのですが、収益の幅を広げる事業モデルをつくりたいという思いがありました。

 これまで、デベロッパーとしての利益は外部の投資家さんにお渡しし、我々はそこから手数料をいただいてきました。今進めているのは、デベロッパーとしての利益を最大化するための仕組みづくりです。

 その第1弾として2021年9月に国内大手事業会社様と、物流施設開発に特化した合弁会社を設立することを決めました。当社が過半以上を出資し、開発に必要な資金は全て、国内大手事業会社様から調達をするというモデルです。

 我々の収益の幅が広がるというだけでなく、これまで我々が手掛けてきたものとは全く違う、大型の開発を進めることができるようになります。5年以内に、物流施設専業デベロッパーとして業界トップに立つことを目指しています。

 日本の大手事業会社が我々と組もうと思っていただけた要因を私なりに分析すると、マーケットの成長性、我々が持つデベロッパーとしての機能、さらにソーシング、プランニング、リーシング、プロジェクトマネジメントの機能を内製化できていることです。日本では、こうした条件を備えた独立系企業は希少だということだと思います。

 今回の合弁会社設立プロジェクトを我々は「霞ヶ関2・0」と呼んできました。今回、物流施設事業がバージョンアップしたわけですが、当社が手掛けるアパートメントホテル開発、再生可能エネルギー事業も近い将来、「2・0」にバージョンアップするだろうと思います。さらに今後、新たな領域へのチャレンジも検討している最中です。

 会社としての成長の道筋が見えてきたこともあり、22年度には初めて、中期経営計画を策定し、公表します。コロナ禍もあり、前提を置きづらい状況が続いてきましたが、ようやく少しずつ「ウィズコロナ」の歩み方が見えてきましたし、物流施設という大きな柱も立ちましたから、株主への責任を果たすこともできるだろうと考えました。

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