2021-10-06

【人生最期のお金】をどうするか── 相続人不在、相続対策に悩む人たちに伴走 「生きた証として…」READYFORの遺贈寄付サービス

デジタルに不慣れな高齢者でも利用しやすいよう、紙のパンフレットや電話での相談窓口を用意。高齢者にレディーフォーの存在を知ってもらうこともサービス拡大の重要なポイントだ


誰もがやりたいことを実現できる世の中に!

「家族をがんで亡くされたので、がん患者さんを支援している団体に寄付したいという方がおられ、直筆の遺言書でそれを適えたいということで、司法書士をご紹介して、お手伝いさせていただきました」(北山氏)

 このケースでは、依頼者はすでに寄付先の団体をある程度決めていたが、団体にどう連絡をし、どう遺言を書けば良いのかがわからず、レディーフォーに相談をしてきたという。

 そこで、レデイーフォーは司法書士を紹介し、遺言を再作成し、寄付を完了した。

 別のケースでは、姉妹で母親の遺産を相続したが、有価証券のまま寄付したいという要望。姉妹はすでに様々な団体に連絡を入れて相談をしていたが、有価証券の寄付は受け入れられず、レディーフォーに相談。

 レディーフォーが有価証券で現物寄付できる受け入れ先を探し、遺贈を実現した。

 その他にも「特定の生徒さんに奨学金を出したい」という相談には自治体や地域の支援団体に相談をしながら受け入れ先を探したり、

「自宅を処分して、老人ホームに入ってから寄付先を決める」という相談では、老人ホーム関連のサービスを提供している業者を紹介。

 また、死後事務委任のサービス提供業者を紹介したり、地域包括センターに連絡をするなどして幅広い相談に対応している。

 レディーフォー1社だけでは対応しきれない部分も多いため、他社との協業も進め、三菱UFJ信託銀行と遺贈寄付で業務提携。今後も地銀の他、税理士や司法書士などの士業とも連携し、遺贈寄付できる環境を整備していく。

 現在、「がん検診の推進や患者・家族の支援」「アジアの子どもたちへの小児医療支援」

「虐待、格差下の子どもたちへの支援活動」「人とサンゴと地球を100年後に残す」「介助犬そして犬たちの個性を活かした活動」など70以上の寄付先があるが、寄付先として手を挙げた団体があれば「寄付者が安心して寄付できるか」など、一定の審査をしたうえで寄付先に加えていく。

 寄付する側の個人としては、寄付先の信頼性は重要な確認事項だが、「あなたの団体は信頼できますか? 」といったことは直接聞きづらい。

 団体側も、遺言が有効でなければ受け入れられず、受け取りにくい財産への対応など個別の対応はハードルが高い。

 その意味でも、レディーフォーが間に入り、仲介役を果たす意義は大きい。

 レディーフォーのビジョンは「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」こと。

 人生最期の思いを実現させるプラットフォームの構築で、そのビジョンの達成を進めている。

【倉本聰】捨てる

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