2021-07-26

【総務省】20年度は人口86万人減 世界の人口トップ10圏外に

総務省は6月25日、2020年国勢調査の速報値を発表した。20年10月1日時点で外国人を含む日本の総人口は1億2622万6568人と、15年の前回調査から86万8177人(0・7%)減少。前回に続くマイナスとなった。

 国連の推計による世界の人口では日本は11位と前回の10位から下がり、メキシコが10位に上がった。日本が上位10カ国から外れるのは初めて。武田良太総務相は「少子高齢化を背景に、わが国が人口減少社会にあることが改めて裏付けられた」と指摘した。

 地域別に見ると、38道府県で減少。増加したのは9都府県だった。1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の東京圏は80万人増の3693万人と、人口全体の約3割に拡大。東京は1400万人を突破し、人口増加率は前回を上回る4・1%と全国で最も高かった。

 一方、33道府県で減少幅が拡大。減少率が最も高かったのは秋田で6・2%。人口が減った市町村は、全体の82・4%に当たる1416自治体に上った。単身世帯の増加で世帯数は4・2%増の5571万9562世帯。1世帯当たりの人数は2・27人と過去最少を更新した。 

 国勢調査は全世帯を対象に5年に1度実施する。今回は1920年の第1回から100年の節目だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、非接触型の調査方法を基本とし、郵送やインターネットでの回答を呼び掛けた。総務省は当初、速報値を2月に公表する予定だったが、調査員の確保が難航したことで6月に延期した。

 武田氏は、コロナ禍での調査について「今後しっかり検証を行い、次回以降の調査に結びつけたい」とした上で、「無事に調査を終了できたことについて、調査員や自治体、国民に心から感謝したい」と述べた。

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