2021-07-12

【今の仕事は年収いくら?】職種ごとの市場価値を”見える化” パーソルHDに見る進化する人材サービス

社内とマーケットの職種ごとの報酬レンジなどがグラフでわかる『Salaries(サラリーズ)』


 人生100年時代個人に寄り添うサービスを「仕事や組織のミスマッチを極小化、解消していくのが、われわれの役目」──。

 こう語るのは、今年4月パーソルホールディングス社長CEOに就任した和田孝雄氏。

「お客様(企業)との取引があり、色々な業務をわれわれがさせていただき、業務そのものを理解し、個人の方々に必要とされるスキルも把握している。企業様には目指すところへ到達するためのプロセスを提案でき、働く方々にもキャリアアッププランを用意することで、ミスマッチ解消の一助をすることができます」

『サラリーズ』も社会の変化、企業と個人、双方のニーズから生まれたサービス。雇用のミスマッチ解消はパーソルにとって永遠のテーマだ。

 そうした中、近年、パーソルが注力するのがグループビジョン『はたらいて、笑おう。』を実現すべく「個人にフォーカス」したサービスを提供すること。

 15年11月にサービスを開始し、19年4月会社を設立して展開している『ミイダス』もその発想から生まれた。

『ミイダス』は企業と個人のマッチングをゴールにするのではなく、〝人と組織〟〝人と仕事〟のミスマッチをなくすため、客観的かつ数値的な評価に基づいた採用手法で〝適材適所〟の就職を目指すサービスだ。

 また「個人にフォーカスするためにも〝接続度合い〟を高めていくことが必要」と和田氏。

 接続度合いとは「人それぞれ状況が違うので、状況や変化をシステムでわかるようにして、適切なタイミングでアプローチ」する一方で「仕事を決めるときや職に就いた後など、相談やケアが必要なところはヒューマンタッチで手厚くフォロー」していく。

 人とテクノロジーのすみ分けで個人を支援していく形だ。

 データの活用も「働いている方々がメリットを得られること」が前提。「データをもとにスキルアップにつながる支援や必要な教育を受けてもらうなど、ステップアップの道筋を示す」ことなどに活用する。

「個人に寄り添い、ライフステージに合わせたサービスを提供していきたい」と和田氏は語る。

 そこで今、パーソルが挑戦しているのが『はたらく未来図構想』。外部パートナーとも協力し、自らの未来を描くためのサポートをするという取り組みだ。

 具体的には「労働市場と個人のデータを分析し、理想の〝はたらく未来〟を描き」、そのために必要な「仕事や学びなどのサービスを利用して理想に近付き」、「そのサイクルをまわす」ことで理想の未来を実現するというもの。

 この発想の原点には、企業や組織が主語だった時代から、個人が主語の時代になる中、「はたらくことの自律自走をサポートし、個人の生涯に寄り添って伴走する存在になりたい」という思いがある。

ジョブ型時代 必要なのは【手に職】

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