2021-06-09

食品スーパー・ライフ創業者の清水氏が会長を退任

食品スーパー大手ライフコーポレーションの創業者で、会長の清水信次氏が退任した。本人から申し出があったもので、清水氏は取締役名誉会長となり、同社で代表取締役は社長の岩崎高治氏のみとなる。

 同社のある幹部は「本人はまだまだ元気で、週に数回は会社にも来ている。ご高齢ということもあり、今後は執行サイドとは異なる立場から貢献していくとのこと」と話している。

 清水氏は1926年4月生まれの95歳。戦後、三重や静岡で手に入れた食料や食材を大阪の焼け野原で売りさばいたことが、商売の原点。一代で同社を売上高7591億円(2021年2月期)の食品スーパーに成長させた。

 日本スーパーマーケット協会や日本チェーンストア協会の会長などを歴任し、大平正芳氏や福田赳夫氏、中曾根康弘氏、竹下登氏といった歴代首相経験者とも親交があり、1980年代後半には先頭に立って消費税の導入反対に駆けずり回った。

 2014年からは同社の筆頭株主が三菱商事となり、現社長の岩崎氏は三菱商事から招聘している。最近は車椅子生活を余儀なくされており、戦争や数々の流通再編のうねりの中を生き抜いてきた清水氏も第一線から退く決意をした模様だ。

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