2021-05-24

【教育・介護のDX】ベネッセホールディングス新社長・小林仁氏が語るデジタル活用

ベネッセホールディングス・小林 仁代表取締役社長COO

教育も介護も
1人1人を大事にしていく
デジタル活用も個別支援で

「ベネッセグループは大きな変化の中、どこに向かい、何を考え方の根底にして事業を進めていくのか。それを整理できたと思っています」

 2016年ベネッセコーポレーション社長に就任、今年4月からベネッセホールディングス社長COOを兼任する小林氏は、昨年11月に発表した新中期経営計画についてこう語る。

 ベネッセの事業は大きく「国内教育」「グローバル教育」「語学」「介護・保険」「生活」の領域に分けられる。

 中長期の目標には「コア事業の進化」と「新領域への挑戦」を掲げる。新領域では「中国など海外の介護市場」や「大学・社会人の学び、多様な働き方支援」などに進出する方針。

 教育のあり方が大きく変わる中、デジタル対応にも力を入れる。今年4月に刷新した『進研ゼミ』では「1人1人の習熟度に合わせて、学びのスケジュールや学ぶべきことを細かく提示する」など、デジタルで“見える化”した1人1人の学習状況を元に個別対応を強化している。

「うちはデジタル会社ではない。志を持って教育や介護、生活の支援をする。デジタルも個別支援のために活用する」

 リクルートやベンチャーなど新規参入が増える中、老舗ならではの“声掛け”ノウハウやデータ量を活かして対抗する。

『Benesse(よく生きる)』の実現が会社の理念。「1人1人が人生の節目でより良く生きることを圧倒的に支援できる会社でありたい」と語る。

 入社以来、幅広い事業を経験したが「よく生きる」を強く実感したのが介護事業での経験。

「同じサービスでも感謝する人もいれば後悔される人もいる。介護は最後、1人1人なんです」

 1人1人の満足感が大事なのは介護も教育も同じ。だからこそ、進研ゼミも新年度の“新規会員数”ではなく“継続率”を重視。「教材を選んだ親御さん、介護では施設を選んだご家族に『ベネッセで良かった』と思ってもらいたい」との思いがある。

 競争激化、産業構造の転換期だからこそ、原点に返り、パーパス経営で成長を目指す。


ベネッセホールディングス
代表取締役社長COO 小林 仁
Kobayashi Hitoshi


1960年9月岡山県生まれ。85年立命館大学経営学部卒業後、
福武書店(現ベネッセホールディングス)入社。
2000年ベネッセケア取締役、07年ベネッセスタイルケア社長、
12年ベネッセHD取締役、14年常務。
16年6月ベネッセコーポレーション社長、
20年6月ベネッセHD副社長、21年4月社長COO

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