アマゾンはライフに続きバローとも提携
「生鮮品の鮮度が良く、温度管理がきちんとされた状態で自宅に届く」(40代・女性)
「ネットスーパーを利用する前から店舗利用していたため、生鮮食品の鮮度や品質の高さは理解し、利用し始め期待通り」(60代以上・男性)
今年2月に発表された2021年のオリコン顧客満足度調査。ネットスーパー部門でセブンミール(セブン‐イレブン)に次ぎ、2位になったのがライフネットスーパーだ。ライフネットスーパーは、食品スーパー・ライフの商品をパソコンやスマートフォンから買い物できるサービス。消費者から冒頭のような評価があり、食材の鮮度に関しては1位の評価だった。
こうした部分に目を付けたのが、ネットの雄・アマゾンだ。
アマゾンジャパンはライフコーポレーションと提携。アマゾンの有料会員向けサービス『プライムナウ』で、ライフの店舗でピックアップした生鮮食品や総菜などを自宅へ届けるサービスを始めている。2019年9月から板橋区や新宿区など、都内7区でサービスを開始。現在は東京、神奈川、大阪まで対象エリアを拡大している。
ネット通販で成長した米アマゾン・ドット・コムだが、最近は世界最大のスーパー・米ウォルマートが、ネットで注文して店舗で商品を受け取れるサービスを拡大するなど、リアル店舗をもつスーパーが巻き返しを図っている。
これに対し、アマゾンは米国でホールフーズという食品スーパーを約1兆5000億円の巨額投資で買収。日本でのライフとの提携もそうだが、アマゾンは生鮮食品を扱う実店舗と融合したモデルを構築、アマゾンの幅広い品目数に生鮮食品など加え、ネットスーパー市場を獲得する狙いがある。
ネットスーパーは物流がネックになって収益が伸びないと言われるが、ライフは東京、大阪に約280店舗を展開しており、生鮮食品や総菜などの供給拠点としては効率的である。
また、アマゾンは3月に入り、愛知が地盤の食品スーパー・バローホールディングスと提携。ライフの店舗は首都圏や近畿圏がメインだが、今回のバローとの提携で東海地区でもネットスーパーの対応を拡大する狙いだ。