2021-03-02

千代田化工がカタールで1兆円規模のLNG設備受注

千代田化工がカタールで建設したLNGプラント(写真提供:カタールガスオペレーティングカンパニーリミテッド)

「ITを活用するなど、従来とは異なる概念でリスク管理をしている」と話すのは、千代田化工建設の関係者。
 
 21年2月9日、同社はカタールの国営石油会社から、LNG(液化天然ガス)プラントを受注した。受注規模は1兆数千億円程度と見られ、仏エンジニアリング大手のテクニップとの共同受注。日本企業が受注したプラントの中でも最大規模。

 完成見通しは25年から27年という長期プロジェクト。契約形態はランプサム(一括総額請負契約)で、工事が順調に進めば利益が多く得られるが、リスク管理が甘ければ損失の可能性もある。特に千代田化工は技術の評価が高い一方、リスク管理に問題があり、それが経営を悪化させ、三菱商事の支援を受ける要因にもなった。そこで、三菱商事出身の現経営陣はリスク管理の徹底に重きを置いてきた。

 また、千代田化工は中東・カタールで40年に及ぶ経験を持つ。カタールでは米国と違い、インド、パキスタン、フィリピンなど10数カ国から労働者が集まる。母国に比べて10倍程度の給与が複数年にわたって得られるとあり、モチベーションが高い。ただ、サウジアラビアなど周辺国との緊張関係はリスクの要因。

 世界で脱炭素の流れが強まる中、アジアでLNGの需要は増大。また、今回のプロジェクトでは発生したCO₂を回収・貯留する設備も設置、プラントからのCO₂の4分の1を削減する。

 最大の課題であるリスク管理の徹底が、このプロジェクトの成否を分けることになる。

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