2020-12-27

世界的な脱炭素機運高まり 「水素バリューチェーン推進協議会」が発足

水素バリューチェーン推進協議会の発表会の様子

「地球温暖化対策は我々に課せられた使命。水素社会実現へ、主導的に取り組む」と話すのは、トヨタ自動車会長の内山田竹志氏。
 
 2020年12月7日、「水素社会」構築を目指す団体、「水素バリューチェーン推進協議会」が設立された。設立時の会員は88社で、理事会員は岩谷産業、ENEOS、川崎重工業、関西電力、神戸製鋼所、東芝、トヨタ自動車、三井住友フィナンシャルグループ、三井物産の9社。

 日本は燃料電池自動車(FCV)の実用化など世界の水素活用をリードしてきたが、インフラ整備は不十分、供給コストも高いのが現状で、市場は未成熟。

 そこで関連事業者が一堂に会し、産業分野、輸送部門への需要拡大と、安価な水素供給の手法の確立、政府への政策提言や資金供給の強化を図ることを目指し、団体を設立した。

 共同代表者にはトヨタ会長の内山田氏、三井住友FG会長の國部毅氏、岩谷産業会長兼CEO(最高経営責任者)の牧野明次氏が就任。國部氏は「研究開発へのリスクマネー供給、スケールアップに向けたインフラへの投融資が必要」と強調。また牧野氏は80年前から水素に取り組んできた経験を生かし「水素価格の低減、需要の拡大が求められる」と話した。

 だが、自動車の世界では急速な電気自動車(EV)シフトが進むだけにFCVの先行きはまだ見えない。これに対し内山田氏は「EVなのかFCVなのかという二者択一ではない。21世紀はエネルギーが多様化する。短距離はEV、トラック・バスは水素、乗用車は両方と棲み分けしながらモビリティを担っていく」と強調する。

 発表会には経済産業大臣の梶山弘志氏も駆けつけたが、政府と一体になったインフラ整備、需要開拓も必要になる。残された時間は少ない。

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