2021-12-08

「CO2の回収・貯留技術で日本一」石油資源開発が目指す『カーボンニュートラル』経営

藤田昌宏・石油資源開発社長

石油や天然ガスの探鉱・開発・生産(E&P)などを手掛ける石油資源開発。今期は前述した2事業の撤退を決め、約1300億円の損失を計上した。それでも、足元の資源高もあって、石油製品の販売単価が上昇。営業利益は前期比約4倍の166億円、従来、1140億円としていた最終損失は、政策保有株の一部の売却により698億円に縮小となる見通しだ。

 そういう状況下、同社を取り巻く環境は大きく変化。世界中で脱炭素化の波が押し寄せ、脱炭素への対応が以前にも増して求められるようになった。

 石油資源開発社長の藤田昌宏氏は「地球温暖化は人類にとって大変大きな社会課題で、われわれもその解決に最大限努力しなければならない」としつつも「当面は石油・ガスの需要は続くし、必要とされるエネルギーである以上、われわれの最大の使命である石油・ガスの安定供給を図っていく」と話す。

 同社は2030年に利益の6割をE&P、4割を非E&Pで稼ぐ方針。現在は大半が石油・天然ガスのE&Pで、今後は再生可能エネルギーやカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)関連など、非E&Pの割合を増やしていく考えだ。

Pick up注目の記事

Related関連記事

Ranking人気記事