2021-11-12

【感染症対策のポイントとは?】日本医師会名誉会長が訴える「大きな方針は国が決め、都道府県が地域に合った対策を」

横倉義武・日本医師会名誉会長(弘恵会 ヨコクラ病院理事長)



民間初のワクチン接種証明アプリ

 ―― では、感染防止と合わせた経済再生についてですが、横倉さんが会長を務めるメディカルチェック推進機構が民間で初となるワクチン接種証明アプリを始めると表明しましたね。

 横倉 はい。やはり経済再生はしっかりやらなければなりません。私が中学生になるまでの1950年代の日本は非常に貧しかった。しかし、資源がない国でありながら世界第2位の経済大国になるほど、国民の皆さんが努力したわけです。政府もしっかりとリードしてきたということでしょう。それを忘れてはいけません。繁栄に胡坐(あぐら)をかいていたらダメです。

 日本は1961年に国民皆保険制度ができたことで、病気をしたときには皆が平等に医療を受けられるような仕組みが整っています。これはしっかり守っていかねばなりません。しかしながら、国の経済力が落ちれば、社会保障自体がおかしくなってしまいます。

民間初となるワクチン接種記録アプリ「ワクパス」

 だからこそ、早く経済回復ができるように、まずはワクチンを打っておきましょうと。そして、ワクチンを接種した証明をし、感染しにくくなった人たちから社会活動を回復させていくということです。そこではワクチンを打てない人もいます。そういう人たちをどうサポートするかを考えながら進めていかなければなりません。

 もともと日本はお互いに助け合うという思想を持っています。お互いに困ったときは助け合うという精神でここまで来たのです。お互いに助け合って、社会は成り立ってるという意識を常に持つことが何よりも大事なことではないでしょうか。

【ワクチン接種証明】民間初の「ワクチンパスポートアプリ」で社会活動の後押しも

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