2021-10-23

【株価はどう動く?】米国株の下落を上回った日本株の下落、岸田政権は市場とどう対話するか?

米国株は本格的な調整局面入りするか?


 少し前から、今の米国株はいつ調整・下落局面に入ってもおかしくないということを指摘してきました。それは日柄、時間の波動から見て、昨年のコロナショックの安値から、ニューヨークダウはすでに18カ月上昇を続けていたからです。

 今の世界・日本の株高はニューヨーク株が牽引してきましたから、それが下落すれば、日本の株価も連れ安となるわけですから、警戒をしていました。

 それが予想通り、8月16日の3万5631ドルを天井に、この高値を1カ月経っても抜くことができませんでしたので、ジワジワと調整局面入りした可能性が高まっていました。

 それがここに来て、原油価格の大幅な上昇、米国債金利の再びの上昇でインフレ懸念が台頭してきて、ナスダックのハイテク株から売られたのです。ニューヨークダウも頭打ちとなって、下落・調整局面に入っています。

 ニューヨークダウは500ドル下げて300ドル戻すといった形で値幅の変動が激しい「高値波乱」の展開となっています。

 価格の波動で見ると、昨年のコロナショックの安値から上昇して、4月16日の3万4256ドル、5月10日の3万5091ドルの辺りが一番天井となって、前述の8月16日の3万5631ドルが二番天井に見えます。

 今は、これが一時的な調整なのか、本格的な調整局面なのかを見極める段階です。昨年の安値、3月23日の1万8213ドルから、8月16日の高値までの上げ幅の3分の1押しが最初の目処になりますが、これが3万ドル割れの2万9500ドル近辺です。調整しているとはいえ、この水準までは下げていませんから、今のところ一時的な調整局面の動きに見えます。

 本格的な調整局面に入るなら、3万ドル近辺まで下げる、あるいは3万ドルを割れることになり、そうなれば、本格的な下落局面となるかもしれません。

 直近の安値は6月18日の3万3271ドルですが、これを当面下回らなければニューヨークダウは強いと言えます。この直近の安値を下回るかどうかは、最初のチェックポイントです。

 9月20日には3万3613ドルという安値を付けていますが、6月18日が一番底、9月20日が二番底としてダブルボトム形成ならば、今回の調整局面は一時的で、押しもそこまで深くないでしょう。その場合は日柄調整をして、再び新しい上昇波動が始まることが予想されます。

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